秋の九州旅⑫~イメージ通りの日南海岸を快走・・・からの、最凶酷道265号線。
第12日目 2019.10.26
宮崎県のイメージは、日南海岸沿いの道。ヤシかシュロかフェニックスか知らんけど、南国っぽい木が植わってるところ。
今日はそういうところを走れそうな予感。天気も悪くはないぞ。
出発してすぐの「道の駅 酒谷」に寄る。
今日も宮崎県に泊まるので、昨日買っていないものも買っておきたい。
そのまま東進し、一気に海沿いまで出た。太平洋だ。
「ひむか神話街道」と呼ばれる国道220号線を走って、経由地に到着。
鵜戸神宮、神門。
その先にある、楼門。
橋を二つ渡って、階段を下りる。
鵜戸神宮本殿。洞窟の中に建てられている。
山窟前の巖岩。怒濤が寄せてくる。
霊石・亀石。この縄がかけられたくぼみに運玉を投げ入れるのだ。
成功すれば、願いが叶うのだ。
運玉。1回につき5個。100円。「運」と書いてある。
汚い手、見んといて。
チャレンジしようとしたら、ちょうど若いカップルが投げるところだったので、横で何となく見ていた。
彼氏は2投目で早くも成功。ドヤ顔で彼女のほうを向いた。
3投目も立て続けに成功。4投目は外したが、最後の5投目でまた成功。
すごいな。成功率6割。ピッチャーでもやってるのか。それも左腕なのか。
そうそう、ルールがあって男性は左手、女性は右手で投げると書いてある。
これは信仰上のしきたりなのか、右利きを想定した単なるハンディキャップなのか。
ハンディなら左利きのカップルが来た場合、明らかな逆ハンディになるが、それはいいのか。
続いて彼女は4投目まで外し続けた。しかし、5投目、見事に成功。
「持ってる、持ってる!」と叫びながら、彼氏とハイタッチしていた。
微笑ましい光景だこと。
彼らが去って行ったのを確認して、はむおじさんのチャレンジタイム。
今日は土曜日でそれなりに観光客も多いから、空いているときにやっておかねば。
右利きの私は、左手で何かを投げる、という行動をすることがない。普通ないでしょ。
1投目。力の加減がわからず、ヒョロヒョロと飛んでかなり手前に落下。
2投目。少し力を入れたが、左に大きく外れた。
3投目。修正しすぎて、右に逸れた。でもちょっとずつ近づいている。
4投目。行ったか! 惜しい。くぼみの縁に弾かれて割れて飛んでいった。カップに嫌われた、とかいうやつやな。
あと、1投。緊張感が走る。はむおじさんは「持ってる」のか。
もしこれで成功したら、隣にいる頭髪が若干残っているおそらく異国の人と思われるオッサンとハイタッチをしてしまうかもしれない。
5投目。メンタル弱いな。力入りすぎ。とんでもない暴投。下手したら2塁ランナーまで生還しそうな勢い。
運試し、失敗。
ま、隣にいる頭髪が若干残っているおそらく異国の人と思われるオッサンとハイタッチをせずに済んだので、運がよかったということにしよう。
洞窟の中。暗くて撮れない。フラッシュはちょっと遠慮した。
「御乳岩」という、おっぱいに見えなくもない岩も見たけど、写真は遠慮した。
載せたらエッチなK氏が喜んだだろうと思うと、撮らなかったことをちょっと後悔している。
入口の近くには、手作り感満載の境内マップ。
鵜戸千畳敷奇岩。いわゆる「鬼の洗濯岩」。
海沿いの国道を北上する。30分ほど走った。
「道の駅 フェニックス」。
この木はさすがにフェニックスだと思う。別名、カナリーヤシ。宮崎県の県木だそうじゃ。
宮崎に来た!って感じ。
道を隔てた展望台から見ると、ここにも見事な「鬼の洗濯岩」。
後で思えば、ここのレストランで昼食にすればよかったが、まだ11時過ぎだしな。
土産物売り場も充実していて、宮崎県の特産品が揃う。
ただ道の駅はどこでもそうだけど、一人で食べきれる量とか大きさのものを見つけにくいのが難点。
青島という観光地も近いので迷ったが、土曜日で人も多そうだからやめた。
「鬼の洗濯岩」に囲まれた島というのはすごいが、もう洗濯岩はたくさん見たからね。
ホントに鬼が洗濯してるんなら絶対行くけど。
結果的には寄らなくてよかったかも。時間のことを考えると。
今日のキャンプで食べたいものを思いついたので、スーパーにも寄ろう。
ビールも焼酎も足りてるけど、氷も買いたい。
これこれ! 宮崎県のイメージにぴったり。青空も大事。
この辺りはよかった。海岸からは徐々に離れていったが、それでも快走路が続いた。
いつの間にか国道219号線に入っている。
宮崎市内を抜けて西都市を走っているようだ。
街灯ごとに埴輪みたいなものがあるなと思ったら、西都市は古墳の町。
日本最大級の古墳群である、西都原古墳群があることを後で知った。
この国道219号線も「ひむか神話街道」。「ひむか」って「日向」のこと。今は「ひゅうが」って読むけど。
橋を渡って川沿いを走り出してから、道がくねり出した。
でも片側一車線の普通の道。どうってことはない。
車が少ないので走りやすく、適当にカーブが続くので眠気も催さない。むしろ大好物だ、こういう道。
ただし、今日も昼ご飯抜きかな、という予感はしていた。
車の中のBGMは柴田淳。宮崎と特に関係はない。
どの辺りかわからないが、いくつもトンネルをくぐり、いくつも橋を渡った。
西米良村で国道265号線に入ったが、しばらくは相変わらずの快走路だった。
ところが少し走った14時25分。
急に道が狭くなった。これまでも時折センターラインがなくなる程度の道はいくらでもあった。
でも、これはそういうことではない。
車が1台しか通れない道。離合は不可能。バイクとでも厳しい。
実はさっきからずっとドライブレコーダーの映像を見ている。
これから何枚かの画像が挿入されるが、ほとんどがドラレコの映像からとっている。
なにしろ、12時過ぎにスーパーを出てから、キャンプ場に着くまで一度もエンジンを切っていない。
昼食どころか、トイレすら行っていないのだ。
BGMはJUJUに変わっている。
♪あしーたが来るーならー♪とか、一緒に歌っている声が録音されている。恥ずかしい。
独り言も言っている。特に道が狭くなってから、愚痴が増えた。
「いつまで続くねん、こんな道」
「絶対他のルートあったんちゃうん、ナビ子ー!!」
「もう、ええから。早く二車線ちょうだい。」
「まだ狭くなるか、通れんの?」
「対向車、来ないで!」
「そう言えば、対向車、長いこと見てへんなぁ。この先、どっかにつながってるんやろな。」
ナビ子との会話ではない。全てドラレコに録音された独り言。
「やったー!椎葉村に入ったー!」と喜んでいるが、目的はまだまだ先。
ここからが“酷道”の本番であることを、この時はまだ知らなかった。
上の「小崎川流れるプール」が目的地。
このクネクネ道。先が思いやられる。
Googleマップの画像、勝手に使った。ごめんなさい。先に謝っとこ。
たまに道が広くなってホッとすると、また元の木阿弥。
この繰り返し。
カーブの前にはクラクションをを鳴らしたり、明るいのにライトをつけたり、苦労する。
とは言え、少しずつ慣れてきて、狭くても先が見えていれば40kmぐらいまでは出せるようになっている。
「まだ30kmもあるってか。ようやんなぁ。」
「晴れてるからまだマシやなぁ。雨でも降ってたらもう泣いてるわ。」
「落石注意って、どう注意すんの? 落ちてくるのに、よけられへんって。」
実は対向車と3台ほどすれ違ったが、いずれも離合ができる幅の場所。
ツイてると思う。鵜戸神宮で運を使い果たさなくてよかった。
急に滝があったり、
ダートになったり、
国道265号線であることを確認したり。
「登るねぇ、登れ登れ、登ってしまえ!」
「やっぱりガソリン入れといたらよかったかな、大丈夫やけど。」
「ナビ子、ようこんな道知ってんな。」
「オレをどこに連れて行く気?」
「あー、もういややー!」
「(少し広いところに出て)これぐらいの道やったら、何㎞でも走・・・(言うてる間にまた狭い道)らへんわ。」
「路肩注意って何よ。崩れるの?」
「あと30分。30分がんばったら、ビール飲める。」
「それにしても、こんなところにこんな道作る人がいるのがすごい。アスファルト敷いて、ガードレールつけて。」
ナビ子「この先、災害があります。」
「災害って何?災害があってもいいけどね。道塞がってたら泣くよ。」
3時過ぎ、峠にさしかかったところで車を降りて久しぶりにカメラの写真。
もう3時間近く走ってる。腰も伸ばしたい。
たいした景色でもなかったけど、もう1枚。
すすきが秋らしくていいか。
ナビ子「渋滞などにより回避するルートが見つかりました。新しいルートを案内します。」
「いやいやいやいや。渋滞はないやろ。これ以上変な道あかんで。もう獣道しかないで。」
おっと、ここでナビ子が右折と言うてきたぞ。これはあやしい。
グビ子の意見も聞こう。なるほど、直進ね。右折したらそれこそヤバい道に行きそう。
ナビ子は目の前の工事で直進できないと判断したんかな。通れるから行くよ、酷道265号線。
下りに入っても、こういう道が延々と続く。
そりゃ、紅葉も始まるやろ。
そりゃ、鹿も飛び出すやろ。
そりゃ、山道も終わるやろ。あ、終わったんや。
長かった-。ヤバい道に入ってからは1時間ちょっとか。2時間ぐらい走ってた気分。
もう近いぞ。
ここを下れば到着。
ほぼ着いた。
本日の走行距離、191.0km。
スーパーからここまで、125.9km。3時間33分、エンジンノンストップ。
高速ならあるけど、下道で3時間半ぶっ通しはあまりないなぁ。
小崎川流れるプール
すごい道だったなぁ。
帰ってからゆっくり調べたら、国道265号線、「九州最強の酷道」と書いてるブログも見つけた。「最凶」のほうが似合ってる。
全国の酷道でも第4位に挙げてるブログもあった。
今日走ったルートだけでなく、もっと南部の小林市ぐらいからの道もエグいらしい。
私は決して酷道マニアではないので、できたら勘弁してほしい。
全国のいろんな道を走ったけど、その中でもトップクラスやなぁ。
ヤバさでは昨日のお馬さんの道のほうが上やけど。
天気がよくて、まだ時間的に早かったのが幸いした。
雨だったり、夕闇が迫ってきたりしていたらもっと心が折れていたかもしれない。
さてさて、キャンプ場紹介のコーナー。
「流れるプール」の名のごとく、夏場は川遊びが盛んな場所なんだろう。
炊事場。
テーブルがあって、使いやすそう。使わないけど。
少し上がったところに、トイレ。仮設だけど、まあまあきれい。
柵の向こう側は小学校。跡地ではなく、現役の小学校。今年度は全校生徒9人。
来年度からは椎葉小学校に統合されるそうじゃ。
誰もいないのでどこにでも張れるが、まだ日が当たっているので、この辺に。
少しでもテントとかタープを乾かしたくて。
でも、あっという間に日が当たらなくなった。
車のボンネットの余熱で乾かすというのはMad氏から聞いた知恵。かなり有効。
ビールだ、ビール。
最初のお総菜。さば煮付け。
宮崎には「ひむか本サバ」というブランドサバがある。これは違うだろうけど。
昼ご飯、何にも食べていない。朝食べた菓子パンだけ。
宮崎名物の冷や汁を作ろう。これは鯛のほぐし身入り。
《材料》
九州産大豆の豆腐。1パック分でいいと思う。
宮崎産きゅうりと大葉。大葉は宮崎産かどうか確認していない。
宮崎県はきゅうりの収穫量、堂々の全国第1位。全国シェア、12%.
しその収穫量は全国第3位。ただし、しそは愛知県が全国シェア40%以上と圧倒。
きゅうりは1本、大葉は適当。
ごはん。
米を炊く気はあったけど、米が大きい袋でしか売ってなくてやめた。
はむおじさんの3分間クッキング。チャララチャチャチャン、チャララチャチャチャン、チャララチャチャチャチャチャチャン。チャが足りんか。
先にごはんを用意します。すぐにできるので、炊きあげておいてください。
今回はレンジがないので15分ほど湯煎しました。
きゅうりを薄切り、大葉を千切りにします。まな板が汚いのは気にしません。
ボウルに冷や汁の素を入れ、豆腐をグズグズにして混ぜ込みます。
グズグズ具合は好みです。
きゅうりと大葉も入れてグチャグチャにかき混ぜます。
グチャグチャがイヤなら、丁寧にかき混ぜます。
器に入れたご飯の上からドバッとかけます。
ドバッとがイヤなら、サラッとでも構いません。たくさんかけたほうが美味しいですよ。
後は一気にかき込みます。一気にがイヤでも、一気にかき込む努力をしてください。
ビールをチビチビ飲むと美味しくないように、冷や汁ご飯も一気にかき込むほうが美味しいです。
味もだけど、のどごしを楽しむ食べ物なのでしょう。
うまい。2杯に分けたけど、ペロリ。
味が濃いめなので、ビールもいけるぞ。
ご飯が炊けていたら、あるいはレンジでチンできたら、ホントに3分間でできますな。
宮崎地鶏の炭火焼き。これは絶対食べなあかん。
スーパーやら道の駅に何種類も売っていた。
なぜこんなに黒くなるまで焼くんやろうと思ったが、このスス臭さがやみつきになるんだとわかった。
できたら店で焼きたてを食べたかった。
もうお腹は十分。旅も終盤になると、残り物も何やかんやあるし。
土曜日なのに完ソロ、と思っていたら。
かなり暗くなってから、車が到着。すぐ近くに止まったから驚いた。
たぶん夫婦かな。30代前半ぐらい?
ここは間違いなくキャンプ場ですよね、的なことを尋ねてきた。
そうだと思うとしか答えられないが。
鹿児島から来たという。ということはあの道?
確かにヤバい道をずーっと走ってきましたと言っていた。
初めて走ったらしく、ホントに着くのかと不安だったと。
そうでしょう、そうでしょう。しかも、この暗さだからね。絶対イヤや。
でも2人いたらずいぶん心持ちも違うかもね。
少しだけしゃべった後、離れたところに設営してた。
本格芋焼酎「霧島」宮崎限定。地域限定なら買うしかないじゃないか。
黒霧島や赤霧島、白霧島、茜霧島は近所のリカマンでも買える。
飲んだことはないけれど、虎斑霧島というのもあるのは知ってる。
すべて霧島酒造。本社は都城市。
お湯割りがいいそうだが、私はロック派。
お湯割りも絶対イヤではないけど、何となく薄めて飲むのがもったいない感じがして。
香りはお湯割りには勝てないけどね。
つまみは軽く「ゴボチ」。
宮崎県のごぼうの収穫量、青森、北海道、茨城に次いで全国第4位。
ふう、食った食った。飲んだ飲んだ。
拾い集めてきた薪だけでもかなり焚き火ができた。
誰かが燃やしきらずに残していった薪がよくあるんだな。かまどとか直火跡とか。灰捨て場とか。
それで焚き火するのが趣味になってきた。
少量の薪は買い足したが、もともと家から持ってきたごっつい薪の束はまだ手をつけていない。
このキャンプ場、静かで暗いのが売り物かな。
炊事棟の電気もつかなかった。
辺りは民家もあるのにホントに静かだ。
本当は別のキャンプ場を考えていた。区画のある小さいオートキャンプ場。
土曜日じゃなければ行ってたけど、区画が埋まってたらどうしようもないし、回避した。
その結果があの酷道だよ。
本来の計画なら、確実に日南海岸沿いをずっと走って最後だけ少し山道だったはず。
ま、わからんけどね。
焚き火しながら、珍しく居眠りしちゃった。全然寒くないな。
中途半端に消えかけとるがな。
慌てて燃やし直して、寝る準備。
ちゃんとテントに入って、おやすみなさい。
zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz
2019.10.27
おはようございます。
6時過ぎに目覚めた。天気は悪くないが、雲も多いかな。
日が昇ってくれないと乾きようがないな。風もないし。
夜に来た夫婦のサイト。勝手に写した。
奥さんはかなり早く起きて、写真を撮っていた。
秋の雲。早く日が昇ってほしい。
朝食は鶏むすび。宮崎では鶏めしがよく食されると聞いた。
あ、よく見たら消費期限が8時間前に切れてた。気にしないけど。
お茶がなくなっていたので、ここは午後ティーストレート。
宮崎と言えばマンゴーだけど、特に好きではないので食べる機会がなかった。
お土産に買って帰った。
朝になってから濡れたままのタープも干してみたが、やっぱり乾かない。
山あいはどうしても日が昇るのが遅いし、薄曇りじゃ無理だ。
そうと決まればさっさとビニール袋に入れて撤収じゃ。
ご夫婦に挨拶して、8時ちょうどに出発。
今日は当初の予定を大きく変更して、高千穂峡から志高湖を目指す。
大分県で九州最後の夜を過ごすことになる。
宮崎県のイメージは、日南海岸沿いの道。ヤシかシュロかフェニックスか知らんけど、南国っぽい木が植わってるところ。
今日はそういうところを走れそうな予感。天気も悪くはないぞ。
出発してすぐの「道の駅 酒谷」に寄る。
今日も宮崎県に泊まるので、昨日買っていないものも買っておきたい。
そのまま東進し、一気に海沿いまで出た。太平洋だ。
「ひむか神話街道」と呼ばれる国道220号線を走って、経由地に到着。
鵜戸神宮、神門。
その先にある、楼門。
橋を二つ渡って、階段を下りる。
鵜戸神宮本殿。洞窟の中に建てられている。
山窟前の巖岩。怒濤が寄せてくる。
霊石・亀石。この縄がかけられたくぼみに運玉を投げ入れるのだ。
成功すれば、願いが叶うのだ。
運玉。1回につき5個。100円。「運」と書いてある。
汚い手、見んといて。
チャレンジしようとしたら、ちょうど若いカップルが投げるところだったので、横で何となく見ていた。
彼氏は2投目で早くも成功。ドヤ顔で彼女のほうを向いた。
3投目も立て続けに成功。4投目は外したが、最後の5投目でまた成功。
すごいな。成功率6割。ピッチャーでもやってるのか。それも左腕なのか。
そうそう、ルールがあって男性は左手、女性は右手で投げると書いてある。
これは信仰上のしきたりなのか、右利きを想定した単なるハンディキャップなのか。
ハンディなら左利きのカップルが来た場合、明らかな逆ハンディになるが、それはいいのか。
続いて彼女は4投目まで外し続けた。しかし、5投目、見事に成功。
「持ってる、持ってる!」と叫びながら、彼氏とハイタッチしていた。
微笑ましい光景だこと。
彼らが去って行ったのを確認して、はむおじさんのチャレンジタイム。
今日は土曜日でそれなりに観光客も多いから、空いているときにやっておかねば。
右利きの私は、左手で何かを投げる、という行動をすることがない。普通ないでしょ。
1投目。力の加減がわからず、ヒョロヒョロと飛んでかなり手前に落下。
2投目。少し力を入れたが、左に大きく外れた。
3投目。修正しすぎて、右に逸れた。でもちょっとずつ近づいている。
4投目。行ったか! 惜しい。くぼみの縁に弾かれて割れて飛んでいった。カップに嫌われた、とかいうやつやな。
あと、1投。緊張感が走る。はむおじさんは「持ってる」のか。
もしこれで成功したら、隣にいる頭髪が若干残っているおそらく異国の人と思われるオッサンとハイタッチをしてしまうかもしれない。
5投目。メンタル弱いな。力入りすぎ。とんでもない暴投。下手したら2塁ランナーまで生還しそうな勢い。
運試し、失敗。
ま、隣にいる頭髪が若干残っているおそらく異国の人と思われるオッサンとハイタッチをせずに済んだので、運がよかったということにしよう。
洞窟の中。暗くて撮れない。フラッシュはちょっと遠慮した。
「御乳岩」という、おっぱいに見えなくもない岩も見たけど、写真は遠慮した。
載せたら
入口の近くには、手作り感満載の境内マップ。
鵜戸千畳敷奇岩。いわゆる「鬼の洗濯岩」。
海沿いの国道を北上する。30分ほど走った。
「道の駅 フェニックス」。
この木はさすがにフェニックスだと思う。別名、カナリーヤシ。宮崎県の県木だそうじゃ。
宮崎に来た!って感じ。
道を隔てた展望台から見ると、ここにも見事な「鬼の洗濯岩」。
後で思えば、ここのレストランで昼食にすればよかったが、まだ11時過ぎだしな。
土産物売り場も充実していて、宮崎県の特産品が揃う。
ただ道の駅はどこでもそうだけど、一人で食べきれる量とか大きさのものを見つけにくいのが難点。
青島という観光地も近いので迷ったが、土曜日で人も多そうだからやめた。
「鬼の洗濯岩」に囲まれた島というのはすごいが、もう洗濯岩はたくさん見たからね。
ホントに鬼が洗濯してるんなら絶対行くけど。
結果的には寄らなくてよかったかも。時間のことを考えると。
今日のキャンプで食べたいものを思いついたので、スーパーにも寄ろう。
ビールも焼酎も足りてるけど、氷も買いたい。
これこれ! 宮崎県のイメージにぴったり。青空も大事。
この辺りはよかった。海岸からは徐々に離れていったが、それでも快走路が続いた。
いつの間にか国道219号線に入っている。
宮崎市内を抜けて西都市を走っているようだ。
街灯ごとに埴輪みたいなものがあるなと思ったら、西都市は古墳の町。
日本最大級の古墳群である、西都原古墳群があることを後で知った。
この国道219号線も「ひむか神話街道」。「ひむか」って「日向」のこと。今は「ひゅうが」って読むけど。
橋を渡って川沿いを走り出してから、道がくねり出した。
でも片側一車線の普通の道。どうってことはない。
車が少ないので走りやすく、適当にカーブが続くので眠気も催さない。むしろ大好物だ、こういう道。
ただし、今日も昼ご飯抜きかな、という予感はしていた。
車の中のBGMは柴田淳。宮崎と特に関係はない。
どの辺りかわからないが、いくつもトンネルをくぐり、いくつも橋を渡った。
西米良村で国道265号線に入ったが、しばらくは相変わらずの快走路だった。
ところが少し走った14時25分。
急に道が狭くなった。これまでも時折センターラインがなくなる程度の道はいくらでもあった。
でも、これはそういうことではない。
車が1台しか通れない道。離合は不可能。バイクとでも厳しい。
実はさっきからずっとドライブレコーダーの映像を見ている。
これから何枚かの画像が挿入されるが、ほとんどがドラレコの映像からとっている。
なにしろ、12時過ぎにスーパーを出てから、キャンプ場に着くまで一度もエンジンを切っていない。
昼食どころか、トイレすら行っていないのだ。
BGMはJUJUに変わっている。
♪あしーたが来るーならー♪とか、一緒に歌っている声が録音されている。恥ずかしい。
独り言も言っている。特に道が狭くなってから、愚痴が増えた。
「いつまで続くねん、こんな道」
「絶対他のルートあったんちゃうん、ナビ子ー!!」
「もう、ええから。早く二車線ちょうだい。」
「まだ狭くなるか、通れんの?」
「対向車、来ないで!」
「そう言えば、対向車、長いこと見てへんなぁ。この先、どっかにつながってるんやろな。」
ナビ子との会話ではない。全てドラレコに録音された独り言。
「やったー!椎葉村に入ったー!」と喜んでいるが、目的はまだまだ先。
ここからが“酷道”の本番であることを、この時はまだ知らなかった。
上の「小崎川流れるプール」が目的地。
このクネクネ道。先が思いやられる。
Googleマップの画像、勝手に使った。ごめんなさい。先に謝っとこ。
たまに道が広くなってホッとすると、また元の木阿弥。
この繰り返し。
カーブの前にはクラクションをを鳴らしたり、明るいのにライトをつけたり、苦労する。
とは言え、少しずつ慣れてきて、狭くても先が見えていれば40kmぐらいまでは出せるようになっている。
「まだ30kmもあるってか。ようやんなぁ。」
「晴れてるからまだマシやなぁ。雨でも降ってたらもう泣いてるわ。」
「落石注意って、どう注意すんの? 落ちてくるのに、よけられへんって。」
実は対向車と3台ほどすれ違ったが、いずれも離合ができる幅の場所。
ツイてると思う。鵜戸神宮で運を使い果たさなくてよかった。
急に滝があったり、
ダートになったり、
国道265号線であることを確認したり。
「登るねぇ、登れ登れ、登ってしまえ!」
「やっぱりガソリン入れといたらよかったかな、大丈夫やけど。」
「ナビ子、ようこんな道知ってんな。」
「オレをどこに連れて行く気?」
「あー、もういややー!」
「(少し広いところに出て)これぐらいの道やったら、何㎞でも走・・・(言うてる間にまた狭い道)らへんわ。」
「路肩注意って何よ。崩れるの?」
「あと30分。30分がんばったら、ビール飲める。」
「それにしても、こんなところにこんな道作る人がいるのがすごい。アスファルト敷いて、ガードレールつけて。」
ナビ子「この先、災害があります。」
「災害って何?災害があってもいいけどね。道塞がってたら泣くよ。」
3時過ぎ、峠にさしかかったところで車を降りて久しぶりにカメラの写真。
もう3時間近く走ってる。腰も伸ばしたい。
たいした景色でもなかったけど、もう1枚。
すすきが秋らしくていいか。
ナビ子「渋滞などにより回避するルートが見つかりました。新しいルートを案内します。」
「いやいやいやいや。渋滞はないやろ。これ以上変な道あかんで。もう獣道しかないで。」
おっと、ここでナビ子が右折と言うてきたぞ。これはあやしい。
グビ子の意見も聞こう。なるほど、直進ね。右折したらそれこそヤバい道に行きそう。
ナビ子は目の前の工事で直進できないと判断したんかな。通れるから行くよ、酷道265号線。
下りに入っても、こういう道が延々と続く。
そりゃ、紅葉も始まるやろ。
そりゃ、鹿も飛び出すやろ。
そりゃ、山道も終わるやろ。あ、終わったんや。
長かった-。ヤバい道に入ってからは1時間ちょっとか。2時間ぐらい走ってた気分。
もう近いぞ。
ここを下れば到着。
ほぼ着いた。
本日の走行距離、191.0km。
スーパーからここまで、125.9km。3時間33分、エンジンノンストップ。
高速ならあるけど、下道で3時間半ぶっ通しはあまりないなぁ。
小崎川流れるプール
すごい道だったなぁ。
帰ってからゆっくり調べたら、国道265号線、「九州最強の酷道」と書いてるブログも見つけた。「最凶」のほうが似合ってる。
全国の酷道でも第4位に挙げてるブログもあった。
今日走ったルートだけでなく、もっと南部の小林市ぐらいからの道もエグいらしい。
私は決して酷道マニアではないので、できたら勘弁してほしい。
全国のいろんな道を走ったけど、その中でもトップクラスやなぁ。
ヤバさでは昨日のお馬さんの道のほうが上やけど。
天気がよくて、まだ時間的に早かったのが幸いした。
雨だったり、夕闇が迫ってきたりしていたらもっと心が折れていたかもしれない。
さてさて、キャンプ場紹介のコーナー。
「流れるプール」の名のごとく、夏場は川遊びが盛んな場所なんだろう。
炊事場。
テーブルがあって、使いやすそう。使わないけど。
少し上がったところに、トイレ。仮設だけど、まあまあきれい。
柵の向こう側は小学校。跡地ではなく、現役の小学校。今年度は全校生徒9人。
来年度からは椎葉小学校に統合されるそうじゃ。
誰もいないのでどこにでも張れるが、まだ日が当たっているので、この辺に。
少しでもテントとかタープを乾かしたくて。
でも、あっという間に日が当たらなくなった。
車のボンネットの余熱で乾かすというのはMad氏から聞いた知恵。かなり有効。
ビールだ、ビール。
最初のお総菜。さば煮付け。
宮崎には「ひむか本サバ」というブランドサバがある。これは違うだろうけど。
昼ご飯、何にも食べていない。朝食べた菓子パンだけ。
宮崎名物の冷や汁を作ろう。これは鯛のほぐし身入り。
《材料》
九州産大豆の豆腐。1パック分でいいと思う。
宮崎産きゅうりと大葉。大葉は宮崎産かどうか確認していない。
宮崎県はきゅうりの収穫量、堂々の全国第1位。全国シェア、12%.
しその収穫量は全国第3位。ただし、しそは愛知県が全国シェア40%以上と圧倒。
きゅうりは1本、大葉は適当。
ごはん。
米を炊く気はあったけど、米が大きい袋でしか売ってなくてやめた。
はむおじさんの3分間クッキング。チャララチャチャチャン、チャララチャチャチャン、チャララチャチャチャチャチャチャン。チャが足りんか。
先にごはんを用意します。すぐにできるので、炊きあげておいてください。
今回はレンジがないので15分ほど湯煎しました。
きゅうりを薄切り、大葉を千切りにします。まな板が汚いのは気にしません。
ボウルに冷や汁の素を入れ、豆腐をグズグズにして混ぜ込みます。
グズグズ具合は好みです。
きゅうりと大葉も入れてグチャグチャにかき混ぜます。
グチャグチャがイヤなら、丁寧にかき混ぜます。
器に入れたご飯の上からドバッとかけます。
ドバッとがイヤなら、サラッとでも構いません。たくさんかけたほうが美味しいですよ。
後は一気にかき込みます。一気にがイヤでも、一気にかき込む努力をしてください。
ビールをチビチビ飲むと美味しくないように、冷や汁ご飯も一気にかき込むほうが美味しいです。
味もだけど、のどごしを楽しむ食べ物なのでしょう。
うまい。2杯に分けたけど、ペロリ。
味が濃いめなので、ビールもいけるぞ。
ご飯が炊けていたら、あるいはレンジでチンできたら、ホントに3分間でできますな。
宮崎地鶏の炭火焼き。これは絶対食べなあかん。
スーパーやら道の駅に何種類も売っていた。
なぜこんなに黒くなるまで焼くんやろうと思ったが、このスス臭さがやみつきになるんだとわかった。
できたら店で焼きたてを食べたかった。
もうお腹は十分。旅も終盤になると、残り物も何やかんやあるし。
土曜日なのに完ソロ、と思っていたら。
かなり暗くなってから、車が到着。すぐ近くに止まったから驚いた。
たぶん夫婦かな。30代前半ぐらい?
ここは間違いなくキャンプ場ですよね、的なことを尋ねてきた。
そうだと思うとしか答えられないが。
鹿児島から来たという。ということはあの道?
確かにヤバい道をずーっと走ってきましたと言っていた。
初めて走ったらしく、ホントに着くのかと不安だったと。
そうでしょう、そうでしょう。しかも、この暗さだからね。絶対イヤや。
でも2人いたらずいぶん心持ちも違うかもね。
少しだけしゃべった後、離れたところに設営してた。
本格芋焼酎「霧島」宮崎限定。地域限定なら買うしかないじゃないか。
黒霧島や赤霧島、白霧島、茜霧島は近所のリカマンでも買える。
飲んだことはないけれど、虎斑霧島というのもあるのは知ってる。
すべて霧島酒造。本社は都城市。
お湯割りがいいそうだが、私はロック派。
お湯割りも絶対イヤではないけど、何となく薄めて飲むのがもったいない感じがして。
香りはお湯割りには勝てないけどね。
つまみは軽く「ゴボチ」。
宮崎県のごぼうの収穫量、青森、北海道、茨城に次いで全国第4位。
ふう、食った食った。飲んだ飲んだ。
拾い集めてきた薪だけでもかなり焚き火ができた。
誰かが燃やしきらずに残していった薪がよくあるんだな。かまどとか直火跡とか。灰捨て場とか。
それで焚き火するのが趣味になってきた。
少量の薪は買い足したが、もともと家から持ってきたごっつい薪の束はまだ手をつけていない。
このキャンプ場、静かで暗いのが売り物かな。
炊事棟の電気もつかなかった。
辺りは民家もあるのにホントに静かだ。
本当は別のキャンプ場を考えていた。区画のある小さいオートキャンプ場。
土曜日じゃなければ行ってたけど、区画が埋まってたらどうしようもないし、回避した。
その結果があの酷道だよ。
本来の計画なら、確実に日南海岸沿いをずっと走って最後だけ少し山道だったはず。
ま、わからんけどね。
焚き火しながら、珍しく居眠りしちゃった。全然寒くないな。
中途半端に消えかけとるがな。
慌てて燃やし直して、寝る準備。
ちゃんとテントに入って、おやすみなさい。
zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz
2019.10.27
おはようございます。
6時過ぎに目覚めた。天気は悪くないが、雲も多いかな。
日が昇ってくれないと乾きようがないな。風もないし。
夜に来た夫婦のサイト。勝手に写した。
奥さんはかなり早く起きて、写真を撮っていた。
秋の雲。早く日が昇ってほしい。
朝食は鶏むすび。宮崎では鶏めしがよく食されると聞いた。
あ、よく見たら消費期限が8時間前に切れてた。気にしないけど。
お茶がなくなっていたので、ここは午後ティーストレート。
宮崎と言えばマンゴーだけど、特に好きではないので食べる機会がなかった。
お土産に買って帰った。
朝になってから濡れたままのタープも干してみたが、やっぱり乾かない。
山あいはどうしても日が昇るのが遅いし、薄曇りじゃ無理だ。
そうと決まればさっさとビニール袋に入れて撤収じゃ。
ご夫婦に挨拶して、8時ちょうどに出発。
今日は当初の予定を大きく変更して、高千穂峡から志高湖を目指す。
大分県で九州最後の夜を過ごすことになる。
秋の九州旅⑭~ありがとう九州。思い出はフェリーに乗せて。
秋の九州旅⑬~谷あり、山あり、温泉あり。九州最後の朝は志高湖の絶景。
秋の九州旅⑪~宮崎の山中で、好青年ゆうちゃんに出会う。
秋の九州旅⑩~桜島から本土最南端へ。今夜のBGMは長渕剛。
秋の九州旅⑨~心を洗濯し、公害問題を学び、雨の鹿児島へ。
秋の九州旅⑧~はむおじさん、キャンプ旅史上初の失態!安全運転で熊本城へ。
秋の九州旅⑬~谷あり、山あり、温泉あり。九州最後の朝は志高湖の絶景。
秋の九州旅⑪~宮崎の山中で、好青年ゆうちゃんに出会う。
秋の九州旅⑩~桜島から本土最南端へ。今夜のBGMは長渕剛。
秋の九州旅⑨~心を洗濯し、公害問題を学び、雨の鹿児島へ。
秋の九州旅⑧~はむおじさん、キャンプ旅史上初の失態!安全運転で熊本城へ。