東北編①「おくのほそ道」を辿って~予も漂泊の思ひがやまぬのだ
東北地方。
ずっと気になっていた。
東北には実は過去に2回行ったことがある。
最初は飛行機で花巻空港に飛び、レンタカーで岩手、山形、宮城。25年以上前の家族旅行。
2度目はときどき出てくるおっさんキャンプ仲間のM氏の導きで福島、山形。これは11年前。
結局、青森と秋田には足を踏み入れたことがない。ぜひ行かねばならぬ。
もう一つ気になる理由がある。
おじさんは「おくのほそ道」が好きなのだ。松尾芭蕉を敬愛しているのだ。
いろいろな所をさすらった芭蕉が、やっぱり気になって仕方のなかったのが東北なのだ。
敬愛している芭蕉が気になっていた東北なので、当然おじさんも気になっていたのだ。
だから今回の東北シリーズは、
①6県全てでテント泊をする
②各県のうまいものを食う
に加えて、
③芭蕉が訪れた地をおじさんも訪れる
という趣向で回りたいと思っている。
芭蕉のように、句の一つもひねって旅立てれば格好良いが、そのような才はない。
第1日目 2018.10.2
東北は遠い。
京都からだと、北陸に出て新潟を通過して、というルートが何となく普通なのかと思う。
しかし、そうはいかぬ。
やはり東北に行く限りは「白河の関」を越えなければ。
そのこだわりにより、太平洋側からぐるりと回るコースをとる。
しかも、芭蕉の出発点はどこだ。
江戸だ。
じゃあ、おじさんも江戸から旅立とうではないか。
というわけで、金はかかるが、高速を使ってどんどん東京に向かっていった1日目であった。
京滋バイパス→名神高速道路→新名神高速道路→伊勢湾岸自動車道→新東名高速道路→東名高速道路→首都高速
京都府→滋賀県→三重県→愛知県→静岡県→神奈川県→東京都
昼食は浜松SA。
のつもりだったが、あれ?
暗い。
台風24号の影響で停電中だと。
そういうこともあるのか。
食べる店はほとんどが閉店。
おにぎりでもパンでもいいや。
そんなもん、とっくに売り切れとるわ。
外のたこ焼きの屋台・・・。
みんな焼けるん待っとるわ。
もう、いい。先を急ぐ。
写真だけ撮っておいた。
頭から湯気が出ているかのような雲だった。
結局、次の静岡SAで、一風堂のラーメン。
ちょっとしょうもないチョイスだった。
いや、一風堂がしょうもないと言っているわけではない。
新東名を走っているとき、例によって富士山が突然現れた。
4月に行ったときは、青空に映える青く明るい富士山だった。
今回も青空だったが、茶色く暗い富士山。
全く別の顔だった。
富士山のブラックな一面を見て、ぞくっとした。いや、ブラウンか。
どんどん快調に走っていったが、神奈川県の綾瀬市あたりで渋滞。
東京に入り、首都高速。
さっぱりわからん。どこをどう走っているものやら。
渋谷とか銀座とか有楽町とか六本木とか上野とか、聞き慣れた地名が標識に出てくる。
しかし、全く土地勘のないおじさんにはその位置関係が把握できない。
今回ばかりはナビ子に全面委任。いつになく頼もしいナビ子の姿がそこにあった。
目的地は千住。
なぜ千住かというと、「おくのほそ道」の出発点が千住ということになっているから。
隅田川を挟んで南が荒川区。
こちらには「素盞雄(すさのお)神社」があり、ここに句碑が建てられているらしい。
行春(ゆくはる)や鳥啼(とりなき)魚の目は泪 芭蕉
らしい、というのは残念ながら間に合わなかったからだ。
夕方5時を少し回ってここに着いたが、門は閉ざされ、入ることができなかった。
千住大橋を渡り、北側は足立区。
橋からすぐのところに、「千住宿奥の細道プチテラス」がある。
その正面で、第一芭蕉さん発見。
奥の細道矢立初の地とされている。
足立区と荒川区でいわゆる「千住論争」というのがあるらしい。
どちらが本当の出発地点なのか。
おじさんはどちらでも結構。要するにこの辺りから「おくのほそ道」がスタートしたことが分かれば十分。
芭蕉は見送ってくれた弟子や支援者とこの辺りで別れを告げ、弟子の河合曾良と二人で旅を始めたのである。
はむおじさんは誰にも見送られず、道の傍らに遠慮がちに車を停め、慌てて写真を撮って旅を始めたのである。
この日の宿は何とネットカフェ。芭蕉もびっくり。
車中泊でもよいのだが、適切な場所のリサーチができていないし、さすがにまだ時間が早すぎる。
夜の時間を持て余してしまう。
とは言え、もう運転はあまりしたくない。既に470km以上走っている。
とは言え、少しでも北上しておきたいという気持ちもある。
そこで、ここに決定。
【埼玉県】
快活CLUB16号春日部店
写真を撮ったつもりで撮ってなかったようだ。
本日の走行距離、520.0km。
おじさんは地元の快活CLUBを利用したことがある。泊まったことはないが。
ナイト8時間パックで、税込み¥1543。
夕食は近所でさっさと済ませ、8時15分に入店。
ここはアルコールも販売しているので、ビールとハイボールを飲んで、少しだけ漫画を読んで、早めに寝た。
フラットの席なので、十分眠れる。
貸し出されているブランケットだけでは少し寒いので、持っていたインナーシュラフに入って寝た。
おやすみなさい。
疲れとアルコールの力で、コテン。
zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz
2018.10.3
おはようございます。
アラームが鳴る(振動する)前に起床。
インナーシュラフをたたんだり、返却するものを返したり、身支度をしているうちに4時15分が近づく。
8時間を超えると、少々追加料金が発生するので、それをケチるために慌ててチェックアウト。
何とこんな時間にも関わらず、ちょうど若い女性3人が来店してきたところ。
若い男性スタッフがそちらにかかりきりだ。
なぜか手続きに手間がかかっているようで、おじさんは一人で焦っていた。
少しして、中から女性スタッフが出てきておじさんに対応してくれた。
チェックアウトの時刻は、4時14分。利用時間、7時間59分とレシートに記されていた。
あぶねー。
車の荷物を整理し直して、さあ、出発。
まだ暗い埼玉県春日部市から、一気に福島県を目指す。
ずっと気になっていた。
東北には実は過去に2回行ったことがある。
最初は飛行機で花巻空港に飛び、レンタカーで岩手、山形、宮城。25年以上前の家族旅行。
2度目はときどき出てくるおっさんキャンプ仲間のM氏の導きで福島、山形。これは11年前。
結局、青森と秋田には足を踏み入れたことがない。ぜひ行かねばならぬ。
もう一つ気になる理由がある。
おじさんは「おくのほそ道」が好きなのだ。松尾芭蕉を敬愛しているのだ。
いろいろな所をさすらった芭蕉が、やっぱり気になって仕方のなかったのが東北なのだ。
敬愛している芭蕉が気になっていた東北なので、当然おじさんも気になっていたのだ。
だから今回の東北シリーズは、
①6県全てでテント泊をする
②各県のうまいものを食う
に加えて、
③芭蕉が訪れた地をおじさんも訪れる
という趣向で回りたいと思っている。
芭蕉のように、句の一つもひねって旅立てれば格好良いが、そのような才はない。
第1日目 2018.10.2
東北は遠い。
京都からだと、北陸に出て新潟を通過して、というルートが何となく普通なのかと思う。
しかし、そうはいかぬ。
やはり東北に行く限りは「白河の関」を越えなければ。
そのこだわりにより、太平洋側からぐるりと回るコースをとる。
しかも、芭蕉の出発点はどこだ。
江戸だ。
じゃあ、おじさんも江戸から旅立とうではないか。
というわけで、金はかかるが、高速を使ってどんどん東京に向かっていった1日目であった。
京滋バイパス→名神高速道路→新名神高速道路→伊勢湾岸自動車道→新東名高速道路→東名高速道路→首都高速
京都府→滋賀県→三重県→愛知県→静岡県→神奈川県→東京都
昼食は浜松SA。
のつもりだったが、あれ?
暗い。
台風24号の影響で停電中だと。
そういうこともあるのか。
食べる店はほとんどが閉店。
おにぎりでもパンでもいいや。
そんなもん、とっくに売り切れとるわ。
外のたこ焼きの屋台・・・。
みんな焼けるん待っとるわ。
もう、いい。先を急ぐ。
写真だけ撮っておいた。
頭から湯気が出ているかのような雲だった。
結局、次の静岡SAで、一風堂のラーメン。
ちょっとしょうもないチョイスだった。
いや、一風堂がしょうもないと言っているわけではない。
新東名を走っているとき、例によって富士山が突然現れた。
4月に行ったときは、青空に映える青く明るい富士山だった。
今回も青空だったが、茶色く暗い富士山。
全く別の顔だった。
富士山のブラックな一面を見て、ぞくっとした。いや、ブラウンか。
どんどん快調に走っていったが、神奈川県の綾瀬市あたりで渋滞。
東京に入り、首都高速。
さっぱりわからん。どこをどう走っているものやら。
渋谷とか銀座とか有楽町とか六本木とか上野とか、聞き慣れた地名が標識に出てくる。
しかし、全く土地勘のないおじさんにはその位置関係が把握できない。
今回ばかりはナビ子に全面委任。いつになく頼もしいナビ子の姿がそこにあった。
目的地は千住。
なぜ千住かというと、「おくのほそ道」の出発点が千住ということになっているから。
隅田川を挟んで南が荒川区。
こちらには「素盞雄(すさのお)神社」があり、ここに句碑が建てられているらしい。
行春(ゆくはる)や鳥啼(とりなき)魚の目は泪 芭蕉
らしい、というのは残念ながら間に合わなかったからだ。
夕方5時を少し回ってここに着いたが、門は閉ざされ、入ることができなかった。
千住大橋を渡り、北側は足立区。
橋からすぐのところに、「千住宿奥の細道プチテラス」がある。
その正面で、第一芭蕉さん発見。
奥の細道矢立初の地とされている。
足立区と荒川区でいわゆる「千住論争」というのがあるらしい。
どちらが本当の出発地点なのか。
おじさんはどちらでも結構。要するにこの辺りから「おくのほそ道」がスタートしたことが分かれば十分。
芭蕉は見送ってくれた弟子や支援者とこの辺りで別れを告げ、弟子の河合曾良と二人で旅を始めたのである。
はむおじさんは誰にも見送られず、道の傍らに遠慮がちに車を停め、慌てて写真を撮って旅を始めたのである。
この日の宿は何とネットカフェ。芭蕉もびっくり。
車中泊でもよいのだが、適切な場所のリサーチができていないし、さすがにまだ時間が早すぎる。
夜の時間を持て余してしまう。
とは言え、もう運転はあまりしたくない。既に470km以上走っている。
とは言え、少しでも北上しておきたいという気持ちもある。
そこで、ここに決定。
【埼玉県】
快活CLUB16号春日部店
写真を撮ったつもりで撮ってなかったようだ。
本日の走行距離、520.0km。
おじさんは地元の快活CLUBを利用したことがある。泊まったことはないが。
ナイト8時間パックで、税込み¥1543。
夕食は近所でさっさと済ませ、8時15分に入店。
ここはアルコールも販売しているので、ビールとハイボールを飲んで、少しだけ漫画を読んで、早めに寝た。
フラットの席なので、十分眠れる。
貸し出されているブランケットだけでは少し寒いので、持っていたインナーシュラフに入って寝た。
おやすみなさい。
疲れとアルコールの力で、コテン。
zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz
2018.10.3
おはようございます。
アラームが鳴る(振動する)前に起床。
インナーシュラフをたたんだり、返却するものを返したり、身支度をしているうちに4時15分が近づく。
8時間を超えると、少々追加料金が発生するので、それをケチるために慌ててチェックアウト。
何とこんな時間にも関わらず、ちょうど若い女性3人が来店してきたところ。
若い男性スタッフがそちらにかかりきりだ。
なぜか手続きに手間がかかっているようで、おじさんは一人で焦っていた。
少しして、中から女性スタッフが出てきておじさんに対応してくれた。
チェックアウトの時刻は、4時14分。利用時間、7時間59分とレシートに記されていた。
あぶねー。
車の荷物を整理し直して、さあ、出発。
まだ暗い埼玉県春日部市から、一気に福島県を目指す。
東北編⑩「おくのほそ道」を辿って~旅のむすびに
東北編⑨「おくのほそ道」を辿って~逆ルートだけど~山形で最後の夜を。
東北編⑧「おくのほそ道」を辿るやつ再開~秋田県を一気に南下
東北編⑦ 次は津軽半島だ。竜飛岬に石川さゆりを聞きに行く。
東北編⑥ 強風の中、本州最北端を目指す~大間のマグロの味やいかに。
東北編⑤「おくのほそ道」は辿らずに、芭蕉未踏の地へ。台風接近、テント泊はできるのか?
東北編⑨「おくのほそ道」を辿って~逆ルートだけど~山形で最後の夜を。
東北編⑧「おくのほそ道」を辿るやつ再開~秋田県を一気に南下
東北編⑦ 次は津軽半島だ。竜飛岬に石川さゆりを聞きに行く。
東北編⑥ 強風の中、本州最北端を目指す~大間のマグロの味やいかに。
東北編⑤「おくのほそ道」は辿らずに、芭蕉未踏の地へ。台風接近、テント泊はできるのか?
この記事へのコメント
ども!
千住スタート編にお邪魔しました。
ブログを開設するに当たって、ご挨拶から始める方々が多いので、
はむさんならどんな始まりなのかな⁉︎と気になってなんです。
そしたら首都高に翻弄され、泊まりは快活クラブ…
実にはむさんらしいと安心しました(^^)
千住スタート編にお邪魔しました。
ブログを開設するに当たって、ご挨拶から始める方々が多いので、
はむさんならどんな始まりなのかな⁉︎と気になってなんです。
そしたら首都高に翻弄され、泊まりは快活クラブ…
実にはむさんらしいと安心しました(^^)
一輪駆動さん、こんばんは。
こんな2年半も前の記事を覗きに来てもらってありがとうございます。
東北編のスタートですね。懐かしいな。
ネットカフェに泊まったのは、キャンプ旅史上ではこれが唯一の経験です。クルマが停められるネットカフェって、意外と少ないんですよね。
ちなみにこの記事はブログを始めて半年ぐらいの記事です。
ブログのスタートはこの年の4月の「まだ旅に出ていない」という記事なんですよ。
ご挨拶ではないけれど、旅への思いや自分なりのコンセプトなどを書きました。
こんな2年半も前の記事を覗きに来てもらってありがとうございます。
東北編のスタートですね。懐かしいな。
ネットカフェに泊まったのは、キャンプ旅史上ではこれが唯一の経験です。クルマが停められるネットカフェって、意外と少ないんですよね。
ちなみにこの記事はブログを始めて半年ぐらいの記事です。
ブログのスタートはこの年の4月の「まだ旅に出ていない」という記事なんですよ。
ご挨拶ではないけれど、旅への思いや自分なりのコンセプトなどを書きました。