いい季節のうちに歩かなければと思い立って、GWの隙間の平日に第四弾を敢行。
今回はここまでの最高到達点まで登るぞ。
京都一周トレイルは、東山コース・北山コース・西山コースを合わせて83.3kmと、京北コース48.7kmからなる。
私が歩いている東山コースは、京阪電鉄
伏見桃山駅からスタートし、
伏見桃山城、
大岩山展望所を経て
伏見稲荷大社までを深草ルートと呼ぶ。
さらに、
伏見稲荷大社から
泉涌寺(の大門前を通過)、
今熊野観音寺(の近くを通過)、
京女鳥部の森などを通って
清水山(清水寺の裏山っぽいところ)に到る。
そして前回はその
清水山を登って、
東山山頂公園、
将軍塚(の近くの夜景のきれいな展望台)を通って下り、
粟田神社(の近く)を経て
蹴上駅まで歩いた。
近くを通過というのが多いが、京都一周トレイルは基本的に神社仏閣の中を通ったり通らなかったりするのだ。どちらかといえば、神社仏閣に寄るのはオプションという感じのところが多い。
さて、今回は前回の続きで蹴上からスタートとなる。
地下鉄東西線
蹴上駅。ツバメが巣を作っている。
前回の終わりは標識30-1だったので、今日は30-2から。
駅から30-1の標識を経て30-2に行くつもりだったが、出口を間違えていきなり30-2に来てしまった。
ねじりまんぽ。「まんぽ」はトンネルという意味。
このトンネルの上にはインクライン(傾斜鉄道)が通っている。上部には「雄観奇想」とある。
説明をどうぞ。
らせん状にレンガを積んだ方が強度が増すらしい。
ねじれてるの、わかる?
じゃあ、こっちは?
出口には「陽気発処」と書いてあったらしいが、陽しか読めん。
くぐり抜けた所に31の標識。
坂を少し上ると、蹴上浄水場のツツジが見えた。
インクラインの線路跡。
結構たくさんの観光客が、線路を歩きながら記念写真を撮っていた。
誰もいない線路だけを写したこの写真は、ほとんど奇跡の一枚。
緑の葉っぱしかないのでわかってもらえないだろうが、ここは見事な桜の名所。
実物は見たことないが、画像で見てもすばらしい。
説明をどうぞ。
自分で説明できないので手を抜いていると思われているかもしれない。その通りじゃ。
でもこんな細かい字を拡大してまで誰も読まないと思うので、簡単に要約。
蹴上インクラインは上流の蹴上船溜と下流の船溜を結んだ約582mの傾斜鉄道。
36mの高低差があるので、ケーブルカーみたいな要領で台車に船を乗せて運んだというわけ。
琵琶湖の水を京都に引き込むための人口河川が「琵琶湖疏水」。
水そのものはもちろん、水運にも大きな功績があったのは想像に難くない。
工事も大変だっただろうけどね。
滋賀県民が京都府民にイケズを言われたら言い返す有名なフレーズといえば、
「琵琶湖の水、止めたろか。」
確かに止められたら困る。
これが昔使われていた船と台車のようだ。
標識32を発見。
この後通る日向大神宮に向けての注意書き。
トレイルを歩いたり走ったりする人たちの中には、やっぱりルールや常識がわからない人がいるということか。
疎水を跨ぐ橋の上から。
蹴上船溜。かつては琵琶湖疎水で運んできた荷物の積みおろしなどをしていた所。
今は観光としての「びわこ疏水船」の乗り場。
この辺りでゆっくりし過ぎ。先を急がないと。
琵琶湖疏水に興味がある方は、このリンク先に行ってください。私の説明は全く必要なかったなぁ。
ようやく進み出した。まずは長い石段。
日向大神宮の参道。
路傍に咲いている紫の花。
調べたら「ツルニチニチソウ」というらしい。
こちらは「シャガ」。よく見る気がするが、名前を知らなかった。
実は比較的最近、友人たちとのLINEグループで話題になって知った名前。
「シャガ」を「ジャガ」だと思っていた人もいたぞ。おかしいね。私もだけどね(^_^;)
シャガ、いっぱい咲いとるで。
ぐんぐん登る。
写真にしたらそうでもないけど、かなりの急坂だったぞ。
日向大神宮にたどり着いた。「ひゅうが」「ひなた」「ひむか」ではなく、「ひむかい」と読む。
説明をどうぞ。また手抜きや。
ここにあるのが、33-1。
ここからルートを選択しなければならない。
正規のルートは34・35・36・37と通る道。かなり急な上り坂が続くらしい。
もう一つは石段を登って日向大神宮の境内を通り、38で合流するルート。
こちらのほうが初心者向けという話。
ちょうどこの付近で休憩していたご年配の団体さん(私よりもずっと年上のはず)は、当然のように正規ルートを進んでいった。
私は何も悩まずに、境内通過ルートを選んだ。
いや、楽をしたいというよりもせっかくだから大神宮にお参りしたいでしょ。そりゃそうだ。わかるわかる。
この石段を登ると、日向大神宮の境内。
ここは京都最古の神社と言われ、「京のお伊勢さん」とも呼ばれてきた由緒あるところ。
伊勢神宮とは比べものにはならないが、ちゃんと外宮と内宮があり、両方にお参りしたのだった。
こちらは内宮。外宮の写真は撮り忘れ。
内宮の近くに、33-2。
内宮は天照大神を祀っており、すぐ近くに「天の岩戸」があるのだ。
岩戸をくぐって、厄除けをしておこう。
出口。岩戸くぐりは所要約10秒。
ようやくそれっぽい道になってきた。ここまではアスファルトやコンクリートの道がほとんどだったからね。
しばらく歩いて33-3。次に見る標識は38のはず。
もう34~37には出会えない。その気になれば戻ったらいいんだけど、その気にはならない。
せっかくここまですべての番号標識を見てきたのに。
深草ルートのF1~F35、東山コースの1~33-3をすべて写真に収めてきたのに。
こんなコンプリート好きのはむおじさんがそこを諦めていいのか。
後で後悔しないのか。
そういった思いが頭の中を駆け巡り、諦めて進むか、戻ってコンプリートを目指すのかという葛藤で心が苦しくなった。
ということは、1mmもなかった。
何の迷いもなく、先を進んだのだった。
だってしんどいやん。まだ今日のルートの序盤やで。
この先のことを考えたら、余計なことはしなくていいの。
京都一周トレイルは必ずしも一本道ではなく、この後も分岐してコースを選択することがあるのを知っている。
どうしてもコンプリートしたくなったら、また歩いたらええがな。たぶん歩かんけど。
この辺りはずっと木の根道。道を歩いているのか、根っこを歩いているのかわからん場所も多数。
清水山でもたくさん見たシダ植物。ウラジロというやつのはずだ。
手前中央にある先が巻いているのは少数派で、ほとんどが長く伸びていた。
二股になっているピロピロ笛をピーって伸ばしきったときの形に似てる。
ちなみにピロピロ笛の正式名称は「吹き戻し」。
とにかく木の根道が歩きにくいのだ。
日の当たらないところは結構グジュグジュだし。
そんな道をしばらく歩いた。
それでももう一方の道よりはずっと楽なんだろうから。
38の地点でもう一方の道と合流。
すぐ近くに39もある。
ここは
七福思案処(しちふくしあんどころ)と呼ばれる場所。
道が七つに分かれているので、旅人が立ち止まってどっちに進むかを思案したことが由来とか。
何かにそう書いてあったが、必ずしも由来ははっきりしていないらしい。
ホントに七叉路になっているのかとキョロキョロしていたら、異国人の
おばさんマダムが説明してくれた。
「コッチ、ケアゲ。コッチモケアゲ。コッチ、ナンゼンジ。(指さしながら)ダイモンジ、ビシャモン・・・。サッキチズヲミテワカリマシタ。」
アリガトウゴザイマス。
でも結局道は六方向しかわからなかった。残念。
ちなみに上の写真に写っている旅人は、異国人の
おばさんマダムではない。
この赤い旗の道を行けばいいというのを予習していたので、迷わずに進む。
岩がゴロゴロしている地帯を通り抜けたり、
バランスアートでもしてるんかという奇妙な場所の横を過ぎたり、
ロッククライミングでもせえっちゅうんかい!というようなところをよじ登ったり、
ふと振り返ると東山の風景が見えたり、
なかなか次の番号標識が出なくて不安になっていると突然方向サインが出たり、
(しかもこの支柱のデザインが妙にオシャレだったり)
と思ったら40の標識が出てきたり、
41も意外に近くにあったり、
木の隙間から街の風景が見えたり、
拡大してみてもこれがどの辺りかわからなくて残念だったり、
とにかく、ひたすら登っていったのだった。
平日とは言え、さすがにいい気候、いい天候。
今までのトレイルと比べて圧倒的にたくさんの人を見かける。
すれ違う人にもたくさん出会うし、後ろにも人が追いついてくるし。
追いつかれそうになったら、迷わず抜いていってもらう。
抜いていった人に再び追いつくことは基本的にはない。
みなさん、少なくとも私よりは歩き慣れてる雰囲気がある。
それどころか、走っている人の何と多いこと。
トレイルランというやつだ。
ゆっくり歩くだけでもヒイヒイ言っている私からすると、あの道を走るとは超人かヘ〇タイのどちらかとしか思えない。
ただ、岩ゴロゴロでもなく、根っこバキバキでもなく、ぬかるみジュルジュルでもなく、急坂でもなく、足を踏み外したら滑落しそうな隘路でもない歩きやすい道に出たら、こんな私でも少しは走ってみたいと思・・・わんな。
街の中なら一年分ぐらいの数の「こんにちは」を山の中で交わしながら、42に到達。とりあえず、45まで行かなくては。
見上げれば青空に枝のない白い木が三本。
またひたすら歩いて、43-1と43-2。
この辺りでもたくさんの人とすれ違ったり、追い抜いてもらったり。
日なたと日陰の色の濃さの違い。
倒木だらけ地帯を何ヶ所も通る。
44-1。とりあえずのゴールは近いぞ。
ここは林道が別に通っていて、間違いそうな場所。
左の道の方が広くて明るいが、そっちは林道。正解は狭くて暗いけど、直進。
歩き慣れていそうな男性二人も間違えて戻ってきたぐらいだから、確かにわかりにくい。
暗闇(?)にスポットライト。44-2。
ついに当面の目標45に到達かと思って近づいたら、ナラ枯れのお話だった。
完全に白飛びして読めず、二重に残念だ。
今さらながら、二階堂の道を一枚。
既に「二階堂の道」の定義もよくわからなくなってきとるなぁ。
四つ辻にやってきた。
山頂間近の45。スポットライトがハート型に見えなくもない。
正規ルートは山頂には行かず、ここから左折して急坂を下る。
ただし初級者には少々危険な下り坂らしく、山頂から火床を通って銀閣寺に降りるコースがオススメらしい。
もちろん山頂に登った後、ここまで引き返して急坂を下るコースに行く人も多い。
初級者の私は、山頂→火床→銀閣寺コースを辿る。
残念なことだが、46からしばらくはカットせざるを得ない。
さすがのコンプリート好きの私でも、無理はしないのだ。
既にコンプリートは諦めたことだし。
木彫りの道祖神かな。この後の安全も祈っておこう。
矢印に従って登っていくと、少し開けた場所に出た。
一本道でもないぞ。もうトレイルのコースじゃないし、標識もないぞ。
途中ではたくさん出会った登山客もなぜかいない。
みんな急坂を下るコースに行ったのか? 山頂を目指さないのか?
たぶん左だと思うが、確信が持てない。
ふと見ると、目の前の木の幹に彫り物が。
左の木には、「大」の文字と左向き矢印。
右の木には、たぶん「ジゾウ」と書きたかったのだろう。「池ノ谷地蔵」というのがあるようだ。
ホントはダメだぞ。木に傷をつけるのは御法度だぞ。
でも、ちょっとありがたかったぞ。
京都一周トレイルとは関係なく、途中にも山頂を示す張り紙や表示があったのに、ここにはない。
何か一つ表示があれば、こんなことをする必要もなかったのにな。
その近くには、木にマジックで「←山頂」と書いてある。
これもダメだけど、しょうもない絵や自分の名前の落書きとはちょっと意味が違う。
これがもしイタズラだとしたらあまりにも悪質だ。
でもおそらく初心者が迷わないように示してくれたに違いない。
そう信じて左へ行く。
(後でさっきの45の標識を見たら、どう考えても左だね)
誰もいなかったのに、開けた場所に近づくとしゃべり声が聞こえる。
大文字山の山頂に着いた。
着いたら何と、いっぱいおるやん。
ざっと30人以上の人々が休憩しとるやん。
大文字山三角点。標高466m(465mと書いてあるものも多い)。
山頂からの眺望。
これまで歩いてきた東山と山科方面。
ズームアップしてみたけど、これもどのへんかよくわからない。
何かわかりやすい目印ないのかな。
よし、ここで昼食休憩にしよう。
今回も妻が焼いてくれた卵焼きとおにぎり2個。
あ、おにぎりは焼いてませんよ。わかっとるわ。焼きおにぎりとちゃうわ。←これ、前回言うてたやつのアレンジバージョン。
せっかくなので卵焼きの写真。4個あったけど、2個になった。
何とここで、大きなトラブル発生!
丸太を2本並べたベンチに座って昼食をとっていた私の横には、背負っていたリュック。
そのリュックが何の弾みか、バランスを崩して下に落ちてしまった。高さは約30cm。
中にはタオルとか折りたたみ傘とかちょっとした薬類とか財布とか、まあたいしたものは入ってなかった。
いや、たいしたものがひとつだけあった。
カメラだ。
卵焼きを撮った後、無造作に口が開いたままのリュックにポンと放り込んでいた。
これが落ちた。
でもすぐ拾い上げて土を払い、何もなかったように元に戻した。
食べ終わってカメラを手にしたときだ。
あれ? 電源を入れたときのようにレンズが飛び出ている。
一旦電源を切ると、一瞬引っ込んでまた飛び出てきた。
もう一度電源を入れようとしたが、反応がない。
バッテリーを抜いて再び差し込み、電源を入れるとレンズが一瞬引っ込んでまた飛び出る。
もう電源は入らない。
壊れた?
この後の撮影はとりあえずスマホでできるとは言え、レンズの引っ込まないカメラはケースにも入らず、そのままリュックに入れるしかなかった。
5年前、全国制覇の旅に出る前に購入したコンパクトデジカメ。
沖縄を除く46都道府県で写真を撮りまくったカメラ。
全国旅以外のキャンプや山背古道、京都一周トレイルにも活躍したマイカメラ。
こんな姿は見たくなかった。
この翌日、購入したJoshinに持っていって相談したが、おそらく修理には最低でも16,000円以上はかかると言われた。
5年保証に入っていたが、1ヶ月弱過ぎていた。
16,000円以上かけて直したところで、他のところが万全かというとそうでもない。既にいくつかの機能はうまく作動しなくなっていたのも確かだ。
買い直すしかないな。
ぞんざいに扱った自分のせいだ。自業自得だ。
今年は長くつきあったマイカーともお別れした。続いてマイカメラとも。
しかし卵焼きを写すのが最後の仕事になるとは思わんかったな。
今の時点で新しいカメラはまだ購入していない。
次のキャンプかトレイルまでには買いたいとは思っているけど。
感傷に浸っている暇はない。腹ごしらえもした以上、先に進む以外にすることはないはず。
スマホで撮ってみた。何か違う。
これまでの本ブログにもスマホで撮った写真を掲載したことは数え切れないほどある。
でも何かしっくりこないんだなぁ。
そもそもデジカメでもたいした写真を写していたわけではないんだけどな。
引き返した正規ルートに戻るなんていう発想は微塵もなく、火床に向かって下っていく。
「五山の送り火」で有名な「大文字焼き」の大の字は、山頂からかなり下った場所にある。
だから、どんどん下る。思ったよりも急な坂を下る。
登りと違ってヒーヒー言わないが、歩きにくいことこの上ない。
でも、実はそれほどでもないのだ。
申し遅れたが、今回から強力な武器を使用しているのだ。
トレッキングシューズ(ドラえもんの声で。できたら大山のぶ代バージョンで)。
京都のmont-bell に行って、2万円強の大金を使って買ってきたのだ。
それまで使っていたワークマンのウォーキングシューズは近場の平地専用にしよう。
やっぱり違うね。
木の根道だろうと、岩ゴロゴロであろうと、ぬかるみであろうとびくともしない安定感があるね。下りでもつま先が痛くならないね。
何だ、この枝。
何があって、こんなに直角に曲がろうと思ったのだ。
思っていた以上にぐんぐん下りていった。
800mほどずっと下りの道を歩いたようだ。
おおおおおお!
急に視界が開けた。
火床に到着。
山頂よりもずっと低い分、街が近い。
たぶんこれが「大」の字の一番上の部分。
景色を楽しむなら山頂よりもこっちだな。
ズームアップ。鴨川や吉田山がわかる。
少しずつ下りてきた。
この丸いのが、「大」の一画目、二画目、三画目が交わるところ。「金尾(かなわ)」と呼ぶらしい。
ここで体を大の字にして記念撮影をする日本人の何と多いことか。
この場所に弘法大師を祀っている祠がある。
「大」の字の二画目の火床が下に伸びている。
イスに腰掛けているおじさん、お気に入りの場所なのかな。
私もこの階段を下りていこう。
谷底に吸い込まれていく気分になる。
たぶん二画目の最後の火床。
三画目の方は全く見えない。
今下りてきた階段を見上げる。もう一度登れと言われたら、二つ返事で断る。
しゃがみ込んで草花の写真を撮っている男性がいる。牧野富太郎先生かな。
大文字の火床は全部で75基。大の字の一画目の長さ80メートル、二画目160メートル、三画目120メートルということらしい。
全貌がわからないので、フリー素材の写真を拝借した。
毎年8月16日に行われる「五山の送り火」では最初に点火されるこの大文字が断然有名だ。
その後、反時計回りに「松ヶ崎妙法」「船形万灯籠」「左大文字」「鳥居形松明」と続く。
私は長らく京都府民ではあるが、火の付いている大文字山の実物を見たのは一回しかない。それもずいぶん昔の話。
祇園祭の宵山も一回。山鉾巡行も一回。
とにかく人混みが嫌いなのよね。
さあ、一気にゴールに向かおう。
いくつかの分岐もあるし、トレイルのコースじゃないから標識もないけど、歩いている人が結構いるから間違いないだろう。
特に何もないので川の流れを写した。
アスファルトの道に出てきた。「行者の森 大文字山参道」とある。
私の逆コースを通るなら、ここからスタートということか。
一応今日のゴールは銀閣寺なのだ。
もう目の前なのだ。
銀閣寺境内図。
これだけ写して行ったことにしようかと思ったが、せっかくなので500円払って参拝することにした。
銀閣寺も中に入ったのがいつ以来か。思い出せないほど昔か。近くまで来たことは何度かあるのだが。
銀閣寺入場チケットの半券。
これが、
「銀閣」と呼ばれる
観音殿。
銀閣寺の正式名称は「東山 慈照寺(とうざん じしょうじ)」。
金閣が有名な「鹿苑寺」を「金閣寺」と呼ぶのにならって、江戸時代に「銀閣寺」と呼ばれるようになったという話。
正直なところ、キンキラキンの「金閣」に対して「銀閣」の地味さは否めない。
でも、それが「東山文化」だから。「わび・さび」だから。
八代将軍足利義政ってそういう人だから。知らんけど。知らんのかい。会ったことないもん。会ったことないんかい。ないやろ。
向月台(こうげつだい)。
銀沙灘(ぎんしゃだん)。
どちらも室町時代からあるものではないらしい。
東求堂(とうぐどう)。銀閣(観音殿)と並んで東山文化の象徴的な建造物だって。
展望所からの眺め。
一応順路に従って境内を歩いてみたが、あまりゆっくり見学することはできなかった。
理由その1 観光客が多い。平日だったこともあり、日本人より外国人のほうが多いぐらいだった。
理由その2 さすがに足が相当疲れてきて、早く帰りたかった。
理由その3 早くトイレに行きたかった。スタートの蹴上駅以降、トイレは一ヶ所もなかったのだ。500円払って銀閣寺に入ったのは見学のためではなく、トイレに行くためだったのではないかという疑念を持たれるかもしれないがノーコメントとしておく。
ちなみに銀閣寺に入らなくてももう少し歩いたら利用できるトイレがあるのは知っていたが、場所がよくわからなかったのだ。
今日のゴールに到達したので帰ったらいいものを、もうひと頑張りすることにした。
銀閣寺から少し歩くと
哲学の道に出る。
ここに京都一周トレイルの51の標識。
軟弱コースを辿ったために46~51には出会えないはずだったが、厳しいのは46と47だけで、48~51は哲学の道を戻る方向に歩けば見つけられるはずなのだ。
哲学者・西田幾太郎が思索に耽りながら散歩したそうだが、私は何を考えよう。なーんも考えられへん。
路傍の花シリーズ。そんなんあったっけ?
画像検索したら「ヒメウツギ」と出たが、合ってるんだろうかね。
しばらく歩くと50。左折して法然院の手前に49。
突然秋になったのかというぐらい鮮やかな赤。
霊鑑寺門跡。
厳しいコースを下ると、この近くに出てくるはず。ということは・・・
標識48を発見。
日向大神宮で34~37、大文字山からの下りで46と47が欠けてしまったが、そういうこともあるでしょうよ。
無理にコンプリートを目指さなくてよいというのは、この先何となく気楽になった気がする。
この後はバス停を探し、地下鉄の四条駅から電車に乗って帰ったのだった。
次はいよいよ銀閣寺付近をスタートして、比叡山を目指すことになる。
大文字山どころじゃないかなぁ。
入念に準備をして望まなければ。