2018.4.10
第一章の続き。第一章第二節としておこう。
犬山城だけを見て、一気に新東名高速を走った。
あれは清水PAの手前だったか、突然目の前に富士山が現れたのだった。
手前の山に阻まれて全貌ではなかったが、いきなりだったので脈が速くなった。
でかい。
思えばこれまで、車で東海道方面を走ったのは、浜松あたりが東の限界だったのだ。
富士山がでかいのはわかっていたが、そのサイズ感は新幹線の車窓からのものだった。
自分のイメージを壊されたことが、こんなに快感になるとは。
その後も見え隠れしながら、ついに正面に全貌が姿を現した。
走りながらだから写真はないのはやむを得ない。
そして、いよいよ。
【静岡県】
富士宮市内で信号待ちしているときに、初めて撮った富士山。
このあたりに住む人たちは、こんなふうに日常的に富士山を見ているのだな。すごいな。
でも毎日のように見ていたら感動とかそんなもんじゃなくなるのだろうか。
その証拠に、スーパーに寄って店を出た瞬間、富士山が見えて思わず、「おぉ!」と(小声で)叫んでしまったが、
すぐ近くにいたおばちゃんたちはそんなことお構いなしにおしゃべりに夢中だったのだ。
ふもとっぱらに着いた。
管理棟。ソロキャンプは¥2000。
タープを張ればさらに金がかかるので、やめた。
後はゴミ処理用の¥100でビニール袋を買う。
場内地図。さすがのふもとっぱらも平日なので、場所は選び放題。
何ヶ所か動きながら決めた。
比較的近くにいた若者?のテントから、かなりの音量で音楽が流れていた。
まあ、選曲はおじさん的には許せるカテゴリだったので、許した。
最初に落ち着こうとした場所は、後から近くに来たおっさんグループが夜中まで騒いでいたのでやめてよかった。
この地図、とてもわかりやすいのだが、縮尺的にはあまりにも違和感ありあり。
ちょっと広さが伝わりにくいな。近くに木はなかったし、こんな巨人や巨犬はもちろんいない。
そして。
ジャーン。ちょっともったいぶった。
もういっちょ。
自分のテントも入れてみた。
富士山にぐーっと寄ってみた。
私のカメラではこれが限界。
もう圧倒されたの一言しか出ない。そして、神々しい。二言目が出とるやないの。
いくら圧倒されても腹は減る。富士より団子。
静岡めしは何かな。
富士宮やきそばのカップ麺。うまかったのだが、
食べ終わってから、横のテーブルにこんなものを見つけた。
[あおさ]と[いわしの削り節]。富士宮やきそばのポイントやん。無念。
知らんかったけど、こんなんもあった。もつカレー。違た。カレーもつ。
うまいに決まってる。カレーは洗うのが面倒なので、紙皿で。
まだ行くで。
静岡おでん。夜になってから食べた。
これはしっかりだし粉をかけて食べた。
ほっけの炭火焼き。めっちゃうまい。YORIKIさんもYouTubeで言うてはった。
ほっけには地酒がよく似合う。
富士には月見草がよく似合ふ。を意識してみた。
これは食べてない。夕暮れの富士山。
今日はこれくらいにしといたろ。
しばらく焚き火をして、おやすみなさい。
そして朝。
いたはずの場所に、富士山がいない。
天地の 分れし時ゆ 神さびて 高く貴き 駿河なる 富士の高嶺を
天の原 降りさけ見れば 渡る日の 影も隠らひ 照る月の 光も見えず
白雲も い去きはばかり
時じくぞ 雪は降りける 語りつぎ 言ひ継ぎ往かむ 富士の高嶺は
山部赤人の長歌だが、実際には「白雲も い去きはばかり」の件(くだり)のようには行かないものだ。
さすがの富士山もこの雲に覆われて、残念ながら、この日一日姿を見せることはなかったのだった。
しかもパラパラと雨が降り出した。タープ代をケチったこともあり、早々の撤収になった。
ホントなら14:00までゆっくりできるのにね。
で、この日は夜に富士市に住む友人に会うことになっていたので、それまではゆっくり。
静岡県はもう富士山を見たので十分だと思うが、せっかくなので近所の観光地へ。
白糸の滝。ふもとっぱらから町に降りていく途中。
もちろん自分で撮ったものではない。富士山は見えないし、そもそも紅葉って何でや。
天気が良ければ、こんな感じだったらしい。展望台にあった写真の写真。
昼食はこの日の車中泊の場所にもなった、道の駅「富士川楽座」で。
わんこ丼。生しらす丼と生桜えび丼のセット。
あれ?昼食の前に風呂に行ったのだが、写真を撮り忘れている。
富士市にある「湯らぎの里」。いい気持ちだったが、風呂上がりのビールを飲めないのが残念。
夜は友人宅で、本物の富士宮やきそばを頂いた。
あまりにおいしかったので、翌日地元のスーパーに寄って、麺、ソース、肉かす、だし粉を買って帰ったのであった。
友人宅を後にして、車中泊場所の「道の駅 富士川楽座」へ。
泊まったのは、道の駅というか併設されている富士川SAの一般道から入れる駐車場。
車の中でビールを一缶だけ飲んで、おやすみなさい。
帰る日の朝。
ちゃんと富士山が姿を現した。お久しぶり。
そして、朝食も富士山を見ながら、パン屋さんで。
これが最後に撮った富士山。
普通の街並みの中でも、やはり富士山は絵になる。
葛飾北斎が「富嶽三十六景」を書いた気持ちがちょっとだけわかる。
これで第一章は終わり。
東海地方制覇と言いながら、岐阜にも三重にも行っていない。
まあ、岐阜も三重も家から普通に一泊二日で行けるから、また今度。
2県を加えて、1府5県制覇。あと41。
先は見えないが、一歩ずつ近づくしかない。